2025.01.23| PR|

 

生成AI(Gen AI)に馴染みがある、良く知っていると答えた人が全体の32%であったとする調査結果をカウンターポイント・リサーチ・エイチ・ケー(英文名:Counterpoint Research HK、以下カウンターポイント社)が発表いたしました。この調査は、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、ポーランド、日本の7か国で実施されたものです。Gen AIの認知度は北米で最も高く(72%)、逆に日本で最も低い(7%)数字となりました。スマートフォンはGen AIの普及において中心的な役割を果たしており、Z世代を筆頭に、回答者の3/4がスマートフォンを介してGen AI技術に触れているとしました。スマートフォンが人々の日常生活に組み込まれているなかで、回答者の59%が来年中にGen AI搭載スマートフォンを買うつもりだと答えています。買い替えトレンドは米国で最も強く、次いでドイツやフランスでも高い関心が示されています。

 

この調査は、Gen AIの認知度、Gen AIの与える影響、懸念、付加価値、それに将来のスマートフォン購入の判断への影響、を調べるために、2024年9月に実施されました。25,000人を超える人々に連絡を取った上で、3,535人に絞ったうえで回答を依頼したものです。

 

  • 認知度:25,000名を超える母数のうち、32%が生成AIを使ったことがあると答えました。主にチャットボットや検索エンジンでの使用です。
  • スマートフォン経由の利用:使ったことがあるとした回答者のうち73%がスマートフォンでGen Aiを使っていました。スマートフォンが、認知度向上にも、収益化のためにも、中核となるデバイスであることを示しています。
  • 主なメリット:69%の回答者が、Gen AIによって時間が節約できることが価値だ、としています。
  • 購入の意向:59%の回答者が、Gen AI搭載スマートフォンに、2025年9月までに機種変更したいとしました。特に米国で高い数字となっています。
  • GenAIへの出費:2/3を超える回答者が、スマートフォン上のGen AI利用サービスにお金を払ってもよいとしました。

 

Gen AIの認知度が高まり用途も広がっている現状について、カウンターポイントのリサーチディレクターTarun Pathak氏は、次のように述べています。

「生成AIは、いろんな場面で使え、汎用性が高いため、個人、業用、教育の用途で興味が高まっている。文書作成、編集、調査などの日々の作業が実際に簡単になってきており、なくてはならないツールであることが証明されつつある。なかでも文書作成支援はユースケースとしてトップだ。いろいろな場面で使えるうえに、簡単に使え、結果のチェックもできるからだ。他にも、画像生成や音声での指示と応答も採用が大きく広がっている。その一方で、Circle to Search機能(スマートフォンの画面上で丸く指で囲むと、その文章や画像について、詳しい情報が検索できる。Androidで利用可能)や電話・会議のサマリー作成機能はたいして人気がない。正確さやプライバシーへの懸念があるのだろう。」

 

認知度と収益化についての考察を、カウンターポイントのリサーチディレクターMohit Agarwal氏が、次のように述べています。

「世界の各地でGen AIの認知度が上がってきている。今後Gen AIを広く普及させるうえで、マーケティングも大事だが、鍵を握るのはスマートフォンだ。スマートフォンが日々の暮らしに欠かせないものになっているいま、Gen AI機能の有無はスマートフォンの購入を左右する重要なファクターだ。しかし、多くの消費者はいまだにGen AIがデバイス上で実行できることのメリットを理解していない。調査では、Gen AI搭載スマートフォンなら高くてもよいと答えたのは、わずか19%だった。だから、スマートフォンメーカーは低価格のエントリーモデルを用意しつつ、他の方法で売上をたてることを模索する必要がありそうだ。例えば、アプリで収益を得るとか、サードパーティ向けにLLMサービスを提供するとかが、考えられる。」

 

 

【カウンターポイント社概要】

カウンターポイント社(英文名Counterpoint Research HK)はTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリスト陣はハイテク業界で長年の経験を積んだエキスパートである。

公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/