2024.12.24| Data|

世界のスマートフォン向けAP-SoC市場シェア: 2024年第3四半期のハイライト

Source: Global Smartphone AP-SoC Shipment and Forecast Tracker by Model, Q3 2024

BrandsQ2 2023Q3 2023Q4 2023Q1 2024Q2 2024Q3 2024
Mediatek31%38%37%41%34%36%
Qualcomm29%26%21%27%30%26%
Apple19%17%20%16%13%18%
UNISOC14%12%13%9%15%11%
Samsung6%5%4%5%4%5%
HiSilicon(Huawei)0%1%3%2%3%2%
Others1%1%1%1%1%1%

 

  • Apple: Appleのチップセット出荷は、A18チップセットの搭載が始まったことをうけて、2024年第3四半期は前四半期より増加しました。Appleが最近投入したのはA18とA18 Proの2種類のチップセットです。iPhone 16のベースモデルにはA18が、iPhone 16 ProシリーズにはA18 Proが搭載されています。
  • MediaTek: MediaTekの出荷は2024年第3四半期に若干伸びました。5G向けのチップセットは横ばいながら、LTEチップセットが伸びています。Dimensity 9400の提供開始が早まったので、高級機向けチップセットの出荷は増加するとみられます。
  • Qualcomm: Qualcommの出荷は、2024年第3四半期に前四半期より減少しました。これは季節性の変動です。SamsungのGalaxy Z Flip 6とFold 6シリーズが、Snapdragon 8 Gen 3の出荷の原動力となるでしょう。Qualcommは最近Snapdragon 8 Eliteを発売し、すでに複数のメーカーから受注を獲得しています。
  • Samsung: SamsungのExynosは、Exynos 2400を搭載したGalaxy S24 FEが発売されたことで、2024年第3四半期に若干出荷が伸びました。また、Galaxy A55とA35の出荷台数が伸びていることから、チップセットのExynos 1480とExynos 1380も出荷が増えています。
  • UNISOC: UNISOCの出荷は、2024年第3四半期に前四半期より減少しました。UNISOCは99米ドル(約5万円)未満の低位価格帯向けでシェアを確保しています。この価格帯向けのLTE対応チップセットのおかげです。また、UNISOCは新チップセットT620を第4四半期に発売します。この製品はすでにitelのSS25とSS25 Ultraで採用が決まっています。

 

世界のスマートフォン向けAP-SoC市場シェア:第2四半期のハイライト

BrandsQ1 2023Q2 2023Q3 2023Q4 2023Q1 2024Q2 2024
Mediatek33%31%38%37%41%32%
Qualcomm27%29%26%21%27%31%
Apple26%19%17%20%16%13%
UNISOC8%14%12%13%9%13%
Samsung4%6%5%4%5%6%
HiSilicon(Huawei)0%0%1%3%2%4%
Others1%1%1%1%1%1%

 

  • Apple: Appleのチップセット出荷は、2024年第2四半期に季節性の変動で減少しました。Appleは最近A18とA18 Proの2種類のチップセットを投入しました。iPhone 16のベースモデルにはA18チップセットが搭載され、iPhone 16 ProにはA18 Proが搭載されます。
  • MediaTek: MediaTekの出荷は2024年第2四半期に前四半期より減少しました。特にLTE SoCの出荷が大きく落ち込んでいます。MediaTekのポートフォリオをみると、5G対応製品の120米ドル(約8万円)未満のスマートフォンセグメントでの採用が進んでおり、このエントリーレベル5Gチップセットの強さによってMediaTekの市場シェア拡大が期待されています。
  • Qualcomm: Qualcommの出荷は、高級機向け製品が好調で、2024年第2四半期に前四半期より増加しました。Samsung Falaxy Fold/Flip 6シリーズの発売をうけて、Snapdragon 8 Gen3の需要も高止まりするとみられます。また、Snapdragon 700と600シリーズチップセットが好調なので、中位セグメントでの出荷も伸びています。
  • Samsung: SamsungのExynosは、高級機向けのExynos 2400がGalaxy S24に使われたSoCで最大のシェアを獲得したこともあり(他にQualcommのSnapdragon 8を搭載することもある)、2024年第2四半期は出荷が若干伸びました。Exynos 1480とExynos 1280の出荷も、それぞれSamsung Galaxy A55とSamsung Galaxy A25の発売をうけて、伸びています。
  • UNISOC: UNISOCの出荷は、vivoとXiaomiからの受注が効いて、2024年第2四半期に前四半期より増加しました。UNISOCはLTE製品が好調で、低価格帯(99米ドル、約5万円未満)でのシェアを伸ばしています。

 

世界のスマートフォン向けAP-SoC市場シェア:第1四半期のハイライト

Source: Global Smartphone Chipset Market Analysis Q1 2024

BrandsQ4 2022 Q1 2023Q2 2023Q3 2023Q4 2023Q1 2024
MediaTek33%33%31%38%37%40%
Qualcomm19%27%29%26%21%23%
Apple28%26%19%17%20%17%
UNISOC11%8%14%12%13%9%
Samsung8%4%6%5%4%6%
HiSilicon(Huawei)0%0%0%1%3%3%
Others1%1%1%1%1%1%
  • Apple: Appleのチップセットは、季節性の変動によって2024年第1四半期は出荷が減少しました。
  • MediaTek: MediaTekの出荷は、強い在庫積み増し需要に恵まれた2023年第4四半期と比べて、2024年第1四半期は減少しました。特にLTE対応のSoCの出荷は2024年第1四半期に大きく落ち込みました。その一方で、5G対応品への需要が増していることと、同社の第3世代フラグシップSoCであるDimensity 9300が首尾よく立ち上がったことが、出荷に貢献しています。
  • Qualcomm: Qualcommの2024年第1四半期の出荷は、前四半期と比べて減少しました。季節性の変動によってSnapdragon 800シリーズが減速したことが要因です。また、Galaxy S24シリーズが、QualcommとSamsungの両方のチップセットを採用したことで、シェアの一部がSamsungに流れました。
  • Samsung: Samsungの2024年第1四半期の出荷は、前四半期と比べて増加しました。Galaxy S24シリーズに採用されたExynos 2400が貢献しました。また、Galaxy A25に採用されたExynos 1280もSamsungのチップセット全体の数量を押し上げています。
  • UNISOC: UNISOCの2024年第1四半期の出荷は、引き続き減少となりました。それでも、LTE向け製品のおかげで、UNISOCの低価格帯(99米ドル、約6万円未満)でのシェアは伸びています。

世界のスマートフォン向けチップセットの2024年第1四半期の市場シェア(出荷ベース)は以下の通りです。

○ MediaTek 40%
○ Qualcomm 23%
○ Apple 17%
○ UNISOC 9%
○ Samsung 6%
○ HiSilicon (Huawei) 3%
○ Others 1%