2024.08.30| PR|

ここ2年間続いた出荷減少を経て、世界のスマートフォンの出荷は2024年に前年比5%増の12.3億台に達するという予測を含むMarket Outlookを、カウンターポイント・リサーチ・エイチ・ケー(英文名:Counterpoint Research HK、以下カウンターポイント社)が発表いたしました。マクロ経済状況と消費者心理の改善が続いていることから、以前の予測数値4%を上方修正いたしました。欧州や中東で地政学的な不安定要素があるものの、向こう数年は状況の改善が続くと見られます。

出典:Market Outlook – Handset Shipment Forecast by OEM Region

 

これについて、アソシエイトディレクターのLiz Lee氏は、次のように述べています。

「長い目でみれば、スマホの新規ユーザーは増えていき、世界のスマホのインストールベースは少しずつ着実に伸びていく。この伸びの中心は新興国市場、たとえば中東・アフリカ(MEA)、カリブ・中南米(CALA)、インド、東南アジアであるが、ほぼ買い替え需要頼みの北米や欧州でも伸びがあるだろう。主要な成熟市場である中国、日本、韓国も、売上の長期的成長という面では貢献するだろう。これらの市場では高級機の比率が増えているからだ。」

 

生成AI搭載機種の登場も、2024年以降の成長の助けになりそうです。生成AIへの消費者の認知度が高まり、メーカー各社による生成AI(GenAI)機能の搭載も増えています。シニアアナリストのHarmeet Singh Walia氏は、次のように述べています。

「生成AI搭載スマホのシェアは、2024年は5台に1台にも満たないが、2028年には半分以上になるだろう。AppleのAI機能(Apple Intelligence)が次機種に入ることも、スマホ市場全体のGenAI機種の伸びを加速させるはずだ。Appleが、早ければ2025年にも、年間出荷台数でトップになる可能性さえある。」

 

また、Huawei、HONOR、Motorolaなどの中国メーカーは、折り畳み型スマートフォン市場での成長を狙っています。2027年と予想される、Appleによる折り畳み型への参入が、このタイプの勢いをつけ、業界のエコシステムがさらに強く育つとみられます。

 

 

【カウンターポイント社概要】

カウンターポイント社(英文名Counterpoint Research HK)はTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んでいる。

公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/