2025.07.15| PR|

米国と中国におけるロボタクシー利用者、安全な自動運転体験への期待が浮き彫りに

【北京、サンノゼ、ニューデリー、香港、ソウル、ロンドン、ブエノスアイレス、台北、東京 – 2025年7月15日】

主なポイント

・両市場において、ロボタクシーへの関心の最大の要因は「ワクワク感」であり、米国では23%、中国では21%の回答者がこの理由を挙げています。次いで、利便性やパーソナルスペースの魅力などが挙げられています。
・しかし、両国でロボタクシーを利用した経験のある人にとって、安全性は最も改善が必要な分野として浮上しました。米国の回答者は、自動運転技術への信頼の欠如を指摘しました。中国の回答者は、ロボタクシーに乗ること、あるいは自分で制御できないことに関して、ある程度の不安を抱いているという回答が高くなっています。
・米国では、回答者の64%が、ロボタクシー技術はまだ普及するには十分に成熟していないという意見に「同意」または「強く同意」しています。
・中国では、回答者の43%が、前年と比較して公共交通機関の利用が増加したと回答しています。

市場動向

Waymo、Tesla、WeRide、BaiduのApolloなど、多くの企業がロボタクシーの試験運用を行い、その後、一部の市場に導入しています。これらの企業は、米国と中国という二大自動車市場の大都市圏でロボタクシーを配備しているため、この技術は大きな関心を集めています。開発と導入には多額のコストがかかります。商業化はWaymoなどの少数の先駆者に限られていますが、その後、導入は着実に増加しています。ロボタクシー企業はロボタクシーに関する消費者の視点に関する調査を実施してきたと考えられますが、私たちの調査では、ロボタクシーサービスの利用者に安全な体験を提供するためには、改善の余地が大きいことが示されています。

ロボタクシーは、テクノロジーを駆使した斬新なモビリティ体験を提供することで、消費者の間で関心と不安の両方を引き起こしています。現在、ロボタクシーサービスは米国と中国の一部の都市で約1年前から運用されており、数百万回の乗車が行われています。消費者のロボタクシーへの認知度が高まる中、カウンターポイント・リサーチは、これら2つの主要市場で詳細な調査を実施し、ユーザーがロボタクシーの体験をどのように捉え、自律走行モビリティの将来にどのような期待を抱いているかをより深く理解しました。

カウンターポイント・リサーチの最新の「モビリティトレンドとロボタクシー調査:2025年レポート」では、米国と中国の消費者それぞれ2,000人を対象に調査が行われました。それによると、ロボタクシーの魅力として最も高い評価を得たのは、米国(23%)と中国(21%)の両国において「ワクワク感」でした。これに次いで、利便性やパーソナルスペースといった要素が挙げられています。

一方で、ロボタクシーを実際に利用したことのある人にとって、安全性は最も改善を求めるポイントとなっています。米国の回答者は、自動運転技術そのものに対する信頼がまだ確立されていないことを指摘しています。中国では、「自分で操作できない」という制御の欠如に不安を覚えるという回答が多く見られました。さらに、米国では64%の回答者が「ロボタクシー技術はまだ普及するには十分に成熟していない」と考えており、中国の43%の回答者は、昨年と比べて公共交通機関の利用が増えたと答えています。

このような調査結果は、ロボタクシーが普及拡大するためには、テクノロジー面だけでなく、消費者の信頼を得るための安全性の確保と体験の向上が不可欠であることを示唆しています。今後、各企業がどのようにこの課題に対応し、持続可能な移動手段としての位置づけを強化していくのかが注目されます。

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カウンターポイント・リサーチについて
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