カウンターポイントリサーチ (英文名: Counterpoint Research 以下、カウンターポイントリサーチ)は、2026年第1四半期の中国スマートフォン市場における出荷は前年比4%減となったという調査結果を含むMarket Monitor Tracker速報データによる最新調査を発表致しました。
カウンターポイントリサーチの最新調査Market Monitor Tracker速報データによると、2026年第1四半期の中国スマートフォン市場における出荷は前年比4%減となりました。この減少は主に、昨年の政府補助金施策による高い比較ベースに加え、今年のコスト上昇によるものです。
中国スマートフォン市場動向に関して、カウンターポイントリサーチ シニアアナリストIvan Lamは次の通り述べています。
「需要低迷が続いているため、今年前半に導入された政府補助金の効果はごく限定的でした。2月の春節商戦は1月に比べてやや追い風となったものの、メモリーコストの急騰によって値引き幅は抑えられました。部材コストの上昇はすでに店頭価格の引き上げにつながっており、旧モデルだけでなく新機種の発売価格にも影響しています。この傾向により、中国のスマートフォン市場は第2四半期を通じても大きな圧力を受け続けるとみられます。ただし、プレミアムスマートフォン分野は底堅く、OEM各社は革新的なイメージングハードウェア、折りたたみ端末、AIエージェントといった機能を投入することで、買い替え需要を喚起しています。」
図: 中国スマートフォン市場における出荷OEM別シェアと成長率・2025年第1四半期と2026年第1四半期の比較

出典: カウンターポイントリサーチMarket Monitor Tracker
※OPPOにはOnePlusとrealmeを含む・XiaomiにはRedmiを含む・vivoにはiQOOを含む・四捨五入の関係により合計が100%にならない場合がある・数値は速報値であり、確定時に変更の可能性がある
Huaweiは2026年第1四半期にシェア20%で中国スマートフォン市場の首位となり、これは2020年第4四半期以来で最も高い水準となりました。Mate 80シリーズの供給が徐々に改善した他、春節期間中の政府補助金と販促施策が好調な販売を支えました。さらに、第1四半期終盤におけるEnjoy 90シリーズの出荷も、Huaweiが首位を維持する後押しとなり、同ブランドの出荷台数は前年比2%増となりました。また、国内サプライヤーへの依存度が高いことも、世界的なメモリー価格高騰の中で有効なコスト緩衝材となっています。
Appleは、iPhone 17シリーズの継続的な好調、販促による値下げ、政府補助金を追い風に、第1四半期に2位へ浮上しました。上位6ブランドの中では最も高い成長率を記録し、出荷は前年比20%増となりました。Appleは、プレミアム製品ポートフォリオと強固なサプライチェーン管理を背景に、進行中の世界的なメモリー逼迫に最も対応しやすい立場にあると広く見られています。短中期的には、コスト上昇を社内で吸収しつつ、市場シェアを拡大していく可能性が高いとみられます。
OPPOは、realmeの再統合を受けて第1四半期に3位となりました。両ブランドは現在、社内で製品ラインの調整を進めています。特にOnePlusは、Ace 6シリーズとTurbo 6シリーズの好調に加え、より明確な製品ポジショニングを背景に、第1四半期に前年比53%増となりました。一方で、利益優先戦略のもと、OPPOは3月16日に一部旧モデルの価格引き上げをいち早く実施したことで、消費者需要に重しとなり、買い替え需要の勢いを弱める結果となりました。
vivoの出荷は、Y50、Y500、S50といった低価格帯から中価格帯モデルの好調を背景に、第1四半期に前年比2%増となりました。HONORは、X70とHONOR 500の売れ行きが成長モメンタムを維持し、3月に発売したMagic V6も、大容量バッテリーと高い耐久性を武器に堅調な引き合いを得ました。Xiaomiは第1四半期に前年比35%減となりました。主な要因は、主力モデルが前世代に比べて見劣りしたことに加え、積極的な値引きを行わなかったこと、さらにコスト上昇圧力の中でより慎重な価格戦略を取ったことにあります。
今年、スマートフォンOEM各社は、出荷の縮小と利益率の低下という「二重苦」に直面しています。そして、2026年を通して続く可能性が高い、高止まりするメモリーコストの影響も重なります。OEM各社が新機種と旧モデルの双方で価格を引き上げる中、市場需要はさらに弱含むとみられますが、6月初旬には「618」商戦の販促に支えられて、緩やかな回復が見込まれます。こうしたコスト圧力を背景に、中国のスマートフォン出荷は2026年に9%減となる見通しですが、それでも世界平均を上回るパフォーマンスになると予想されます。
本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://counterpointresearch.com/en/reports/market-monitor-oem-shipment-by-region-and-countries-q4-2025
*本プレスリリースは2026年4月17日に発表されたプレスリリースの日本語版です。原文はこちらをご参照ください。
https://counterpointresearch.com/en/insights/china-smartphone-market-q1-2026
今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。
【カウンターポイントリサーチ概要】
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