カウンターポイントリサーチ (英文名: Counterpoint Research 以下、カウンターポイントリサーチ)は、2026年上期のグローバルヒューマノイドロボット出荷台数は2万2,000台を突破し、前年比で約300%増となったという調査結果を含むHumanoid Robot Research Serviceによる最新調査を発表致しました。


グローバルヒューマノイドロボット産業は現在、大規模な商用展開に向けた重要な段階にあります。カウンターポイントリサーチのHumanoid Robot Research Serviceによると、2026年上期のグローバルヒューマノイドロボット出荷台数は2万2,000台を突破し、前年比で約300%増となり、力強い成長を維持しました。

 

図1: 2026年上期 グローバルヒューマノイドロボット出荷シェア・ベンダー別

※四捨五入により合計が100%にならない可能性がある
出典: カウンターポイントリサーチ Robotics Research

 

AGIBOTは2026年上期に約9,700台を出荷し、43%超の市場シェアを獲得し、出荷台数ベースで世界最大のヒューマノイドロボットベンダーの座を維持しました。同社は、2027年までに売上高100億元超を達成するという目標に向けて引き続き前進しています。Aシリーズ、Gシリーズ、Xシリーズの3つの製品ラインはバランスよく成長しています。X2からは、エンターテインメント&パフォーマンス、サービス&案内、サイエンス研究&教育、データ生成など、多様なユースケースに対応する複数の商用モデルが展開されています。特にこのシリーズは、中国国内のエンターテインメント&パフォーマンス向けレンタル市場で広く採用されています。さらに、Gシリーズでも産業用途で具体的な進展が見られます。Longcheer TechnologyおよびJoyson Electronicsとの提携を通じて、G2が家電製品や自動車部品の生産ラインに複数台導入されています。

Unitreeでは、2026年上期もG1シリーズがヒューマノイドロボット出荷の主力となり、研究&教育分野における競争優位を維持しました。同期間のヒューマノイドロボット出荷台数は7,000台超、市場シェアは31%となりました。継続的な黒字を背景に、Unitreeは上海証券取引所の科創板(STAR Market)への上場を果たしており、これはヒューマノイドロボット分野の長期的な成長可能性に対する資本市場の高い期待を示しています。

Galbotは2026年に入ってからヒューマノイドロボットの出荷を急速に伸ばし、上期の累計出荷台数は1,100台を超え、市場シェアは約5%となりました。Meituanとのスマート薬局分野での協業や、「Galaxy Space Capsule」の全国展開を加速している他、実際の産業現場向けに専用VLAモデルを開発し、製造業におけるパートナーエコシステムを拡大しています。2026年1月には、重量物を扱う産業・物流用途向けの車輪型双腕ロボット「Galbot S1」を発表しました。3月にはCATLの生産ラインでのテストに成功したことを発表し、まったく新しい作業環境にも迅速に適応できる能力を示しました。

上場ヒューマノイドロボット企業のUBTECHは、2026年上期の出荷台数で4位となりました。ヒューマノイドロボットの納入台数は1,000台規模に達し、市場シェアは4.4%となりました。UBTECHの顧客は、自動車や3C製造などの分野に集中しています。経営陣はWalker Sシリーズの2026年出荷見通しを、当初の2,000~3,000台から5,000台へと大幅に引き上げました。また、エモーショナルなコンパニオン、教育、エンターテインメントなど家庭向け用途に特化したサブブランド「UWORLD」も立ち上げています。

Leju Roboticsの2026年上期のヒューマノイドロボット出荷台数は650台で、市場シェアは2.9%でした。同社のKuavoシリーズは、複数のヒューマノイドロボット向けデータ生成・トレーニングセンターに導入されています。同時に、産業製造分野におけるパートナーネットワークの拡大も積極的に進めています。

用途別に見ると、2026年上期のグローバルヒューマノイドロボット出荷台数に占めるエンターテインメント&パフォーマンスと、データ生成・研究の合計シェアは若干低下したものの、依然として60%を超えています。こうした中、小型ヒューマノイドロボットには明確で強い需要があります。新規参入企業との競争が進む一方で、AGIBOTのXシリーズとUnitreeのG1シリーズは、成熟したツールチェーンやコンテンツ制作エコシステムを背景に、引き続きこのニッチ市場の主力製品となっています。

 

図2: 2026年上期 グローバルヒューマノイドロボット出荷台数の用途別構成

出典: カウンターポイントリサーチ Robotics Research

 

サービス&案内分野に導入されたヒューマノイドロボットは、出荷台数ベースで3位となり、約19%の市場シェアを占めました。無人薬局を含むオフライン小売の現場は、重要なデータ学習の場として存在感を高めています。同期間には、スマート製造と倉庫&物流分野のシェアも上昇し、それぞれ13%、5%となりました。

2026年下期には、サービス分野や産業分野でこれまで実証段階にあったプロジェクトの多くが、本格的な量産・導入フェーズへ移行することでしょう。交通拠点ではヒューマノイドロボットの常設運用が始まっている他、自動車メーカーも、生産、販売、アフターサービスに至るバリューチェーン全体でヒューマノイドロボットの活用を段階的に広げています。3C製造や倉庫&物流の現場における資材搬送、仕分け、検査などの標準化された作業では、実際の生産環境に適応した実用的な導入ソリューションも登場しています。さらに、既存のVLAアーキテクチャにワールドモデル技術が統合されることで、ヒューマノイドロボットは知能化とタスク汎化能力における重要なブレークスルーの時期を迎えています。

ここ数カ月で、ワールドモデルとVLAの融合は、新たな技術パラダイムとして徐々に確立されつつあります。ワールドモデルの構成要素を取り入れた新たなエンドツーエンドTransformerアーキテクチャは、動作を生成するだけでなく、長時間にわたるタスクにおいて連続的な状態変化を予測することも可能です。このアーキテクチャは、物理法則の学習や推論におけるVLAの弱点を補い、動的な環境での堅牢性を高めるとともに、フューショット(few-shot)やゼロショット(zero-shot)の条件下でも汎化を可能にします。

AGIBOTは、産業用途や商用サービス用途におけるヒューマノイドロボットの大規模導入を後押しする、重要なディスラプティブ・プレイヤーとして台頭しています。2026年4月に開催されたAGIBOT Partner Conference(APC 2026)では、製品、モデル、データ、エコシステムの共同構築、革新的なビジネスモデルにまたがる多面的な戦略を発表しました。また、A3とG2の改良版も公開されました。同社が独自開発する次世代のEmbodied AI基盤モデル「GO-3」も順調に開発が進んでおり、今秋の正式リリースを予定しています。SHAREBOTに代表されるRaaS(Robot as a Service)モデルは、ヒューマノイドロボットの商用導入における障壁を引き下げています。一方、Maniformerは、データ収集からデータ整備までを統合したワンストップのPhysical AIデータプラットフォームとして位置付けられています。さらにAGIBOTは、Embodied Intelligenceを「導入中心」の開発フェーズへ移行させるため、生産性向上を目的とした7つのソリューションを展開しています。AGIBOTの製品化能力は、既に「0から1」の検証段階を終え、「1からN」へとスケールするフェーズに入っています。カウンターポイントリサーチでは、より多くの企業がヒューマノイドロボット産業のフルスタック・エコシステムを構築することで、この市場はより速く、かつ健全に成長していくとみています。

カウンターポイントリサーチは、2026年のグローバルヒューマノイドロボット出荷台数が5万台を超え、前年比210%増になると予測しています。今後5年間では、サービス分野および産業用途が、エンターテインメント&パフォーマンスやデータ生成&研究用途に代わって、ヒューマノイドロボット需要の成長を牽引する中核分野になるとみられます。同時に、ヒューマノイドロボットベンダーの競争力の中核も、単純なモデル性能や生産能力拡大のスピードを競う段階から、高度なモデル開発、特定用途への展開、データシステムの構築、モデルの迅速な反復改善までを一体化したクローズドループの能力構築へと移行していくと考えられます。

本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://japan.counterpointresearch.com/coverage/robotics-research/

*本プレスリリースは2026年8月20日に発表されたプレスリリースの日本語版です。原文はこちらをご参照ください。
https://counterpointresearch.com/en/insights/global-humanoid-robot-shipments-soar-nearly-300-percent-yoy-in-h1-2026

今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。

【カウンターポイントリサーチ概要】
テクノロジーエコシステム全体にわたる製品を専門とするグローバル市場調査会社です。世界の主要なイノベーションハブ、製造クラスター、商業センターに拠点を構え、スマートフォンOEM、チップメーカー、チャネル企業、大手テクノロジー企業など、幅広いクライアント様にサービスを提供しています。経験豊富な専門家が率いる当社のアナリストチームは、経営幹部から戦略、アナリストリレーション(AR)、市場情報(MI)、ビジネスインテリジェンス(BI)、製品・マーケティングの各分野のプロフェッショナルまで、企業全体のステークホルダーと連携し、市場データ、業界のソートリーダーシップ、コンサルティングといった幅広いサービスを提供しています。
主な調査領域には、AI、自動車、コンシューマーエレクトロニクス、ディスプレイ、eSIM、IoT、位置情報プラットフォーム、マクロ経済、製造、ネットワークおよびインフラ、半導体、スマートフォン、ウェアラブルを含みます。カウンターポイントリサーチの注力領域、アナリスト、対話の機会等におかれましては、Insightsページより一般公開市場データやインサイトをご確認ください。
公式ウェブサイト: https://japan.counterpointresearch.com/