カウンターポイントリサーチ (英文名: Counterpoint Research 以下、カウンターポイントリサーチ)は、グローバルスマートフォン市場における既存スマートフォン小売価格は平均約15%上昇しており、一部のモデルでは価格がほぼ2倍に達しているという調査結果を含むGlobal Smartphone Price Increase Trackerによる最新調査を発表致しました。


カウンターポイントリサーチの最新調査Global Smartphone Price Increase Trackerによると、2026年に入ってからグローバルスマートフォン市場における既存スマートフォン小売価格は平均約15%上昇しており、一部のモデルでは価格がほぼ2倍に達しています。OEM各社がメモリーやその他部品のコスト上昇を引き続き消費者価格に転嫁していることが背景にあります。プレミアムモデルの比率が高い市場と比べ、価格に敏感な市場ではより大きな影響が出ており、また、新たに発売されるスマートフォンも前世代モデルより高い価格で投入されている等、スマートフォン価格全体が上昇する方向へ市場が大きくシフトしていることを示しています。

今回の調査結果に関して、カウンターポイントリサーチのリサーチディレクターTarun Pathakは次の通り述べています。
「メモリーはスマートフォンのBOM(部品表)コストを左右する主要因となっており、業界全体の価格水準を押し上げています。そのため、OEMがコスト上昇を自社で吸収できる余地は限られています。影響が最も顕著なのは価格に敏感な市場で、平均16~21%の価格上昇によって端末を購入しにくくなっています。これに対して消費者は、買い替えを先送りしたり、大規模セールの時期に合わせて購入したり、中古市場に目を向けたりしています。一方、プレミアムモデルの比率が高い市場では、分割払いなどのファイナンスや下取りプログラムが、価格上昇の影響を和らげています。」

 

図1: 2026年の市場別 既存スマートフォン小売価格上昇率

出典: カウンターポイントリサーチ Global Smartphone Price Increase Tracker

 

価格上昇率が最も大きかったのはインドで21%、次いでアジア太平洋地域が19%、中東・アフリカが18%となりました。これらの市場では、ローエンドおよびミッドレンジ端末がスマートフォン販売量の大きな割合を占めているため、メモリー価格上昇によるBOMコスト増をOEMが吸収できる余地が限られています。中南米では16%上昇しており、プロモーションによる値引きの縮小も実質的な販売価格を押し上げています。

プレミアムモデルの比率が高い市場では、小売価格の上昇は比較的緩やかで、中国が10%、欧州が7%、米国が5%となっています。これらの市場では、価格上昇は既存のスマートフォンよりも、新たに発売される製品に集中しています。また米国のような市場では、多くの消費者がポストペイド契約を利用し、端末代金を月々の支払いに分散しているため、店頭価格の上昇による影響がすぐには表れにくくなっています。

OEM各社は価格を引き上げるだけでなく、コストを抑えるために製品仕様の最適化も進めています。代表的な施策として、ストレージ容量の縮小、カメラ構成の簡素化、一部価格帯での4Gモデルの再投入などが挙げられます。需要面では、通信事業者や小売事業者がファイナンス、下取りプログラム、分割払いを活用し、価格上昇による消費者負担を和らげています。

 

図2: 2026年のスマートフォン小売価格は平均15%上昇

出典: カウンターポイントリサーチ Global Smartphone Price Increase Tracker

 

Appleは引き続きiPhoneの価格を据え置いています。iPhoneがAppleの総売上高の半分以上を占めていること、メモリー価格が2025年第4四半期以降4倍に上昇していること、さらにマクロ経済の逆風が続いていることを考えると、これは注目すべき動きです。

今後の見通しに関して、カウンターポイントリサーチのシニアアナリストKarn Chauhanは次の通り述べています。
「今後数四半期に渡り、新しいスマートフォンの価格は上昇を続けると予想されており、今後登場するiPhone 18シリーズもその例外ではありません。メモリー不足と高水準の部品コストは短期的に続くとみられ、OEMの利益率にはさらに圧力がかかる見通しです。OEM各社は収益性を守るためにハイエンドモデルを優先する一方、価格に敏感な市場では、仕様の見直し、ストレージ容量の調整、製品ポートフォリオの最適化によって価格上昇を抑えようとすると考えられます。」

本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://japan.counterpointresearch.com/coverage/smartphone-tracker-forecast-report/

*本プレスリリースは2026年9月3日に発表されたプレスリリースの日本語版です。原文はこちらをご参照ください。
https://counterpointresearch.com/en/insights/global-existing-smartphone-prices-climb-about-15-percent-in-2026

今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。

 

【カウンターポイントリサーチ概要】
テクノロジーエコシステム全体にわたる製品を専門とするグローバル市場調査会社です。世界の主要なイノベーションハブ、製造クラスター、商業センターに拠点を構え、スマートフォンOEM、チップメーカー、チャネル企業、大手テクノロジー企業など、幅広いクライアント様にサービスを提供しています。経験豊富な専門家が率いる当社のアナリストチームは、経営幹部から戦略、アナリストリレーション(AR)、市場情報(MI)、ビジネスインテリジェンス(BI)、製品・マーケティングの各分野のプロフェッショナルまで、企業全体のステークホルダーと連携し、市場データ、業界のソートリーダーシップ、コンサルティングといった幅広いサービスを提供しています。
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公式ウェブサイト: https://japan.counterpointresearch.com/