AirPodsの累計売上高、2026年に1,000億ドルを突破へ
【ソウル、北京、ベルリン、ブエノスアイレス、フォートコリンズ、香港、ロンドン、ニューデリー、台北、東京 – 2025年7月7日】
カウンターポイント・リサーチの最新レポート「Apple 360 Tracker and Forecast」によりますと、AppleのAirPodsの売上高は、2026年に前年比2.4%増加し、累計売上高が1,000億ドルを突破する見込みです。製品ポートフォリオの多様化や、新興市場におけるiPhoneユーザーの増加が、今後の成長を支えると予測されています。
主なポイント
・AirPodsの累計売上高は、2026年に1,000億ドルを突破する見通しです。
・手頃な価格帯のモデル投入により、新興市場や若年層を中心に新たな需要が広がっています。
・Apple Intelligenceの搭載やヘルスケア機能の強化により、顧客満足度と買い替え需要が高まる見込みです。
AirPods Cumulative Revenue Forecast (2016 – 2026F) with Key Feature Highlights
Source: Counterpoint Research
Revenue values in USD
市場背景と戦略
Appleは、AirPodsシリーズのポートフォリオを拡充し続けています。2024年には、アクティブノイズキャンセリング(ANC)を搭載しないAirPods 4を手頃な価格で投入し、エントリーモデルとして新たな地位を確立しました。この動きにより、新興市場や学生など、価格に敏感な消費者層にもリーチできるようになりました。
iPhoneの販売が成長を続ける中で、AirPodsへの需要も比例して拡大しています。特に新興国市場においては、スマートフォンの初回購入と同時にAirPodsを選ぶユーザーが増えており、エコシステム内での相乗効果が強まっています。
技術革新とユースケースの拡大
Appleは、ノイズキャンセリング機能やシームレスなiOS連携、デバイス間の瞬時切り替えといった機能を通じて、ユーザーエクスペリエンスの向上を図ってきました。さらに、健康トラッキング機能の統合も進められており、AirPods Pro 2にはFDA承認の補聴機能が搭載されるなど、医療グレードの用途にも対応し始めています。
今後登場する新型AirPodsには、心拍数モニタリングや体温センサーなどの新機能が追加される見込みで、ヘルスケアデバイスとしての位置づけが一層強化される予定です。また、Apple Intelligenceの導入により、リアルタイム翻訳や高度なジェスチャーコントロールといった新しいユースケースも展開される見通しです。
今後の展望
Appleは、音楽リスニングや通話といった従来の用途にとどまらず、コンテンツ作成や先進的な健康トラッキングへの活用を拡大することで、AirPodsをより多機能なデバイスとして進化させています。こうした取り組みに加えて、Apple Intelligenceや多様な製品ラインナップが相乗効果を生み、AirPodsの売上高はさらに押し上げられると見込まれます。
カウンターポイント・リサーチについて
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