カウンターポイントリサーチ (英文名: Counterpoint Research 以下、カウンターポイントリサーチ社)は、OLEDおよびLCDのコストプロファイルを更新した最新のAdvanced TV Display Cost Reportによる最新調査を発表致しました。2025年下期版では、WOLEDパネルは全サイズ、LCDモジュールは55〜130インチまでを対象に更新しており、MiniLEDバックライト搭載LCDも含まれます。あわせて、中国のゲーミングモニター向け新サイズである34インチと49インチ、さらにSDC製の既存QD-OLEDパネル(55/65/77インチ)のコストプロファイルも含まれます。2025年上期版で追加した98/100/115/116インチのUHD-LCDパネルに加え、今回は中国でGen 8.5、Gen 8.6、Gen 10.5基板を用いて製造される43インチFHDおよび130インチUHDのLCDパネルについても、新たなコストプロファイルを追加されています。
カウンターポイントリサーチ社リサーチディレクターBob O’Brienによる次のチャートは、中国のGen 8.5ラインで製造される55インチUHDパネルについて、WOLEDとIJP OLEDのコストを2026年から2028年にかけて比較したもので、コスト要素別の内訳と、それに対応する歩留まり推計も示しています。このチャートから、IJPは材料の使用効率を高め、廃棄を減らすことで材料コストの低減につながることが示されています。一方で、新設のIJPラインにかかる減価償却費は、すでに償却が進んだWOLEDラインと比べて大幅に高くなる点も示されています。
図1: 中国のGen 8.5における55インチUHD WOLEDおよびIJPのパネルコスト

出典: カウンターポイントリサーチAdvanced TV Display Cost Report
カウンターポイントリサーチ社リサーチバイスプレジデント田村喜男による次のチャートは、中国における116インチと130インチのLCDパネルのコストプロファイルを、2026年から2028年にかけて比較したものです。こちらもコスト要素別の内訳と、それに対応する歩留まり推計を示しています。116インチLCDパネルは、Gen 8.6ラインでMMGを組み合わせることで効率を高めています。これらのサイズは、RGB MiniLEDなどの新技術を採用したフラッグシップモデル向けに用いられています。2026年時点では、130インチUHD LCDモジュールのコストは、116インチUHD LCDモジュールの約1.5倍に達するだろうとされています。
図2: 中国における116/130インチUHD 120Hz LCDモジュールのコスト

出典: カウンターポイントリサーチAdvanced TV Display Cost Report
カウンターポイントリサーチ社シニアアナリストNikhil Kishorは、QD-OLEDパネルは歩留まりの低さと減価償却費の高さにより、同じ画面サイズの他のフラットパネルと比べてコストが著しく高いと述べています。ここ数年、QD-OLEDパネルの歩留まりは想定より速いペースで改善しており、現時点での2025年の歩留まり推計は、55インチおよび65インチのテレビ用パネルで85%未満とされています。同氏は、QD-OLEDの歩留まりはWOLEDに近い水準まで来ている一方で、減価償却費と販管費が高いため、同サイズのWOLEDと比べてQD-OLEDパネルのコストは60〜65%高くなると見積もっています。
*本記事は2026年2月11日に発表された記事の日本語版です。原文はこちらをご参照ください。
https://counterpointresearch.com/en/insights/Counterpoint-Advanced-TV-Cost-Report-Tracks-Displays-From-QD-OLEDs-to-130-LCDs