【ソウル、北京、ベルリン、ブエノスアイレス、フォートコリンズ、香港、ロンドン、ニューデリー、台北、東京 – 2025年9月4日】

主なポイント
・ヘルスケアはAI導入における世界最優先事項として浮上し、ソウル、シンガポール、マドリードがヘルスケアAI都市のトップに躍り出ました。
・AI都市活動で最も人気のある分野は教育で2位となり、北京が世界トップとなりました。
・都市経営は交通管理、様々な行政上の意思決定、市民向けチャットボットなどにAIが活用されており、3位にランクインしました。ベンガルールは、強力なITおよびソフトウェアサービスインフラを擁し、世界1位となりました。

カウンターポイントリサーチが最近発表した「2025年世界AI都市指数」(世界の主要100都市におけるAI導入状況を調査)によると、2025年のAI導入率で世界トップの都市はシンガポールで、ソウル、北京、ドバイ、サンフランシスコがこれに続きました。カウンターポイントリサーチは、官民両セクターにおける5,000件以上の取り組み、通信インフラの強固さ、大学の成果、スタートアップ・エコシステムの強固さなどを分析しました。また、官民両セクターのインテリジェントなデジタル変革がAI都市の重要な要素であることから、20の業種におけるAI技術の活用状況も分析しました。

ヘルスケアが産業界におけるAIの最重要課題に
世界の主要AI都市が、住民の健康増進のため、より正確で効率的な方法を提供するためにAIを活用していることから、本調査ではヘルスケア分野が全業種の中で最も注目を集めました。カウンターポイントリサーチは、世界の大都市圏における320件のAI + ヘルスケア取り組みを分析し、AI都市がヘルスケア機能のデジタル化と自動化の必要性を認識していることから、スマート病院・クリニックが最も人気の高い取り組み(34%)であることがわかりました。例えば、梨花女子大学ソウル病院のコールセンターでは、インバウンドおよびアウトバウンドのAIチャットボットを導入しており、予約の確認、キャンセル、変更を24時間365日、即時に行うことができます。 AIは、がんなどの疾患をより正確かつ効率的に検出するための診断ツール(12%)としてもますます活用されています。AIを創薬に活用する(6%)ことも、この分野における新興セクターです。世界のリーダーとして、AI + ヘルスケアの取り組みではソウルがトップに立ち、シンガポールとマドリードがそれに続きました。

Global AI + Healthcare Initiatives, 2025

先進的なAI都市は教育に多額の投資を行っている
AI都市の活動分野の中で、教育は2番目に多く、世界トップ100都市圏で290件のAI + 教育イニシアチブが確認されました。K-12カリキュラムへのAI導入は、AI都市で最も多く実施された(29%)取り組みでした。この調査では、AI都市の活動を分野別に分析しました。例えば、北京市は2025年9月から、6歳を含むすべての小中学生に人工知能の正式な研修を受けることを義務付けます。世界中の大学もカリキュラムへのAI導入を急いでおり、これは調査で2番目に多く確認された(25%)。パーソナライズされたAIチューターチャットボットなどのAIベースのツールやその他の学習補助ツールをあらゆるレベルの教室に導入することは、3番目に多く記録された取り組みでした。AI + 教育の分野では北京が総合的にリードし、ソウルとマドリードがそれに続きました。

Global AI + Education Initiatives, 2025

 

AIは都市管理においてより大きな役割を果たしている
AI + 都市管理は、AI都市活動において3番目に人気のある分野であり、世界の主要100都市圏で238件の取り組みが見つかりました。交通管理へのAIの活用は、都市管理におけるAIの最も一般的な応用例であり、本調査で分析された全プログラムの22%を占めました。しかし、AIはより革新的な都市管理アプリケーションにも活用され始めています。都市管理におけるAIの2番目に人気のある応用例(17%)は、意思決定の改善です。例えば、テキサス州オースティン市は、建築許可申請プロセスを自動化し、プロセスの迅速化と透明性を高めるAIソフトウェアを導入しました。住民が行政サービスにアクセスしやすくするためのチャットボットの作成は、3番目に人気のある取り組みであり、AI + 都市管理イニシアチブ全体の12%を占めました。AI + 都市管理イニシアチブの全体的なリーダーはベンガルールで、東京とソウルがそれに続きました。

Global AI + City Management Initiatives, 2025


【カウンターポイントリサーチについて】
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