2025.02.27| PR|

  • 日本経済の回復により、2024年のスマートフォン販売は前年比で7%増加しました。
  • 引き続きAppleがプレミアムセグメントを牽引していますが、旧モデルの需要が低下していることにより、Apple全体の売上げは前年比で3%減少しています。
  • 低価格帯から中価格帯の需要が増加しており、シャープ、Xiaomi、FCNT(元富士通グループ)などのブランドが成長しています。
  • 2025年は、市場環境の改善により、成長が続くと予測しています。

カウンターポイントリサーチ社が発行する 「Japan Smartphone Tracker」では、2024年のスマートフォン販売数量は、日本経済の回復により前年比で7%増加する見込みです。日本のスマートフォン市場は、わずかながらでも着実な経済成長、賃金上昇、輸入価格の安定による消費者支出の押し上げがあり、徐々に回復しています。

出典:カウンターポイントリサーチ

Appleは、安定した為替レートに支えられ、iPhone16シリーズの売上げが好調でした。しかし、旧モデルの需要が弱まったため、2024年のApple全体の売上げは前年比で3%減少しています。

この全体の落ち込みにも関わらず、Appleは依然として、プレミアムセグメントでの優位性を保ち続けています。一方で、ソニーはプレミアム市場の牽引役として、ハイエンド製品への注力を強めています。

また、引き続き日本の消費者はお財布に優しい選択肢を好むため、低~中価格のスマートフォンへの強い需要が、Xiaomi、OPPO、シャープ、FCNTなどのブランドの成長を牽引しています。

2025年の見通し

日本のスマートフォン市場は、世帯収入の増加と国内の経済回復に支えられ、2025年は成長すると予測しています。参入企業も市場拡大に向けて、より積極的なアプローチを取っていく可能性が高いと考えられます。

しかし、総務省によるスマートフォンへの補助金規制の強化が市場拡大を制限する可能性があります。さらに米トランプ政権での米国貿易政策をめぐる不透明性も足かせになる可能性があります。

カウンターポイントリサーチ社のシニアリサーチアナリストである Jene Park は「新発売されたiPhone 16eは、2025年に日本でのAppleの成長を後押しする可能性が高いです。一方で、シャープやソニーなどの国内ブランドはプレミアム化を更に進めると予想されます。」と述べています。

【カウンターポイントリサーチ社概要】

カウンターポイントリサーチ社(英文名Counterpoint Research HK)はTNT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化したグローバルな調査会社です。主要なテクノロジー企業や金融系企業に、モバイル、車載、AIなどハイテク市場についての週次・月次・四半期毎に、市場データ、個別プロジェクト、詳細な分析レポートを提供しています。また、ハイテク業界で経験を積んだエキスパートが当社のアナリスト陣を構成しています。

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