【ソウル、北京、ベルリン、ブエノスアイレス、フォートコリンズ、香港、ロンドン、ニューデリー、台北、東京 – 2025年8月15日】

 

主なポイント
・MediaTekのフラッグシップSoC(9300/9400)は、出荷台数と売上高の両方を大幅に増加させ、成長の大きな原動力となっています。
・MediaTekのフラッグシップSoC Dimensityの売上高は、2024年には倍増し20億ドルに達します。
・Dimensity 9400の出荷台数はOPPOとvivoが、Dimensity 9300の出荷台数はiQOO、OPPO、Redmi、vivoがそれぞれ大半を占めています。
・Dimensity 9400の販売により、MediaTekは中国におけるプレミアムSoC市場の約3分の1のシェアを獲得しました。
・Dimensity 9500は2025年後半に発売予定です。

 

【市場動向】
カウンターポイントリサーチの「グローバルスマートフォンSoC出荷・予測トラッカー(モデル別)」によりますと、MediaTekのDimensity 9000 SoCシリーズの出荷台数は、2023年の約1,100万台から2024年には前年比60%増の約1,800万台に達する見込みです。Counterpointでは、2025年にはDimensity 9000シリーズの出荷台数を約2,400万台と予測しています。MediaTekの主力SoC(9300/9400)は、出荷台数と売上高の両方を大幅に増加させ、成長の大きな原動力となっています。Dimensityの主力SoCの売上高は2024年に倍増し、20億ドルに達しました。Dimensity 9500は2025年後半に発売予定です。

Which Dimensity 9000 Series SoCs are driving Shipments?

 

Dimensity 9000シリーズの売上を牽引しているOEM

2025年見込みのDimensity 9000シリーズは中国ブランドをターゲットにしており、中国国内市場だけでなく、東南アジアなどの新興市場でも出荷を伸ばしています。OPPO、vivo、Redmiは、Dimensity 9000の出荷を牽引する上位3社のOEMです。主要モデルには、vivo X200 Pro、OPPO Find X8 Pro、OPPO Find X8、iQOO Neo 10 Pro、Redmi K80 Ultraなどがあります。Dimensity 9400ではOPPOとvivoが出荷の大部分を牽引し、Dimensity 9300ではiQOO、OPPO、Redmi、vivoが出荷の大部分を牽引しています。

Dimensity 9000シリーズの売上を牽引している地域

Dimensity 9000シリーズにとって、中国は圧倒的に最も重要な市場です。Dimensity 9400の販売により、MediaTekは中国におけるプレミアムSoC市場の約3分の1のシェアを獲得しました。同社はインドと東南アジアでも成長を遂げています。Dimensityの成功の主な要因は、競争力のある価格設定、競合他社に比べて優れたバッテリー寿命と発熱特性、ターゲット市場でミリ波サポートが不要なこと、そして強力なAIおよびゲーム機能などです。

【最後に】
「すべてのチップが同じように作られているわけではない」という言葉は、半導体業界でよく聞かれますが、プレミアムスマートフォン市場においてもまさに当てはまります。プレミアム層は、収益、収益性、影響力、イノベーション、リーダーシップ、そして長期的な戦略的パートナーシップが全てです。Dimensity 9000 SoCシリーズは、MediaTekブランドを高め、Qualcomm Elite 8やApple AシリーズSoCと同等の競争力を実現します。チップセットベンダーやOEMにとって、プレミアム層製品の進化を追跡することは、成功のためにますます重要になっています。カウンターポイントリサーチでは、プレミアム層のSoC市場を綿密に監視し、OEMとチップセットベンダーの両方が市場の動向を理解できるようにしています。

 

【カウンターポイントリサーチについて】
カウンターポイントリサーチは、テクノロジーエコシステム全体を対象とした製品を専門とするグローバルな市場調査会社です。
当社は、世界中の主要なイノベーション・ハブ、製造クラスター、商業都市に拠点を構え、スマートフォンOEMからチップメーカー、チャネル企業、大手テクノロジー企業に至るまで、幅広いクライアントにサービスを提供しています。

経験豊富な専門家が率いるアナリストチームは、企業の経営幹部、戦略担当者、アナリストリレーション(AR)、市場情報(MI)、ビジネスインテリジェンス(BI)、製品およびマーケティングの各部門のステークホルダーと連携しながら、市場データ、インサイト、コンサルティングなど幅広いサービスを提供しています。

当社の注力分野には、AI、自動車、コンシューマーエレクトロニクス、ディスプレイ、eSIM、IoT、位置情報プラットフォーム、マクロ経済、製造、ネットワークインフラ、半導体、スマートフォン、ウェアラブルなどが含まれます。

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