カウンターポイントリサーチ (英文名: Counterpoint Research 以下、カウンターポイントリサーチ)は、2026年通年の折りたたみスマートフォン向けパネル出荷台数は約2,750万台に達し、2025年比で約24%増になるという調査に基づく市場予測を含むQuarterly Foldable Display Shipment and Technology Reportによる最新調査を発表致しました。
カウンターポイントリサーチのQuarterly Foldable Display Shipment and Technology Reportによると、2026年通年の折りたたみスマートフォン向けパネル出荷台数は約2,750万台に達し、2025年比で約24%増と予測されています。売上高は約44億ドル、前年同期比で約48%増加する見通しです。2025年に軽度の調整局面を経た後、折りたたみスマートフォン向けパネルの出荷は2026年に再び拡大サイクルに戻る見込みです。成長はボリュームの回復だけでなく、AppleとSamsungのプレミアム案件によってけん引されるASPと製品ミックスの改善からも生まれるとみられます。
但し、2026年の成長は年間を通じて均等に進むわけではありません。第3四半期と第4四半期を合わせた出荷台数が通年出荷の約64%を占める見込みであり、この回復はSamsungの製品サイクル、Appleの調達拡大、中国スマートフォンOEM各社の素早い追随に大きく左右されることを示しています。
ブランド競争の観点では、2026年は移行期の年となります。Samsungは31%のシェアで引き続き首位を維持する見込みです。一方、Appleは参入初年度に折りたたみスマートフォン向けパネル調達の約29%で、Huaweiは約24%を占めるとみられます。Appleが直ちにSamsungやHuaweiに取って代わるわけではありませんが、市場全体を拡大させるとともに、競争軸をより高いASP、より高い信頼性、そして折り目が目立ちにくいワイドなブック型折りたたみ端末へと移行させることになることでしょう。
図: 折りたたみスマートフォン向けパネル出荷シェア・2025年第1四半期と2026年第1四半期の比較

出典:カウンターポイントリサーチ Foldable Panel Shipment Tracker & Forecast
2026年第1四半期の世界の折りたたみスマートフォン向けパネル出荷台数は、前年同期比7%減の約390万台となりました。主な要因は、ブランド各社による在庫管理と新製品投入の減少です。一方で、サプライヤー間ではシェア構造に明確な差が見られました。BOEは主にHuawei向け需要に支えられ、約45%のシェアで首位を維持しましたが、シェアは前年同期比で約7ポイント低下しました。SDCはSamsung、OPPO、vivo、その他顧客からの需要に支えられ、約22%へ上昇し、第1四半期に最も明確なシェア拡大を示したサプライヤーとなりました。VisionoxとTCL CSOTはそれぞれ約16%、約13%へ低下した一方、Tianmaは低い水準から約4%へ上昇しました。但し、第1四半期のシェアは主にブランド各社の調達タイミングを反映したものであり、通年の競争結果を示すものではなく、AppleおよびSamsung向け案件が下半期に立ち上がるにつれ、SDCの通年でのポジションは大きく強まる可能性があります。
スマートフォンは、折りたたみパネルにとって引き続き中核的な競争領域であり、Appleの参入が競争構造を最も直接的に変える分野です。折りたたみ端末のフォームファクターに関して、カウンターポイントリサーチのシニアアナリストEnze Qiは次の通りコメントしています。
「内折り型 (インフォールド) は、二次的なフォームファクターからメインストリームに移行しました。2025年にはクラムシェル型とおおむね拮抗していましたが、2026年にはクラムシェル型が減少する中で、内折り型が明確にリードするようになります。内折り型の成長はAppleのみに依存しているわけではなく、生産性用途、大画面体験、そしてより高い収益性も成長をけん引する要素として挙げられます。」
三つ折り (トライフォールド) 端末は、今後もフラッグシップのショーケースや技術実証のプラットフォームとしての役割を担うとみられますが、短期的にマスマーケット向け製品になる可能性は低いと考えられます。HuaweiのMate XTシリーズやSamsungのGalaxy Z TriFoldの展開は、商業化の実現可能性を既に示していますが、複数ヒンジ構造の複雑さ、歩留まりの課題、端末重量の増加が、引き続き普及の制約要素です。今後の三つ折り端末の競争は、単に画面サイズを大きくすることだけでなく、内折り構造、ヒンジの信頼性、複数の利用シーンに対応できる使い勝手をめぐる競争にもなることでしょう。
2026年第1四半期の減少は、折りたたみ端末の魅力が失われたことを示すものではなく、製品サイクルの移行期における底打ち局面と位置づけられます。2026年の折りたたみスマートフォン市場では、構造的な変化が進んでおり、ブランド別では、国際市場をSamsungが、中国市場をHuaweiがリードする構図から、Apple、Samsung、Huaweiの3社を軸とする構造へ移行しつつあります。フォームファクター別では、価格訴求型のクラムシェル型から、ワイドなブック型折りたたみ端末へと重心が移りつつあります。
従って、2026年通年では、上半期に市場の底を見極め、下半期に回復力を確認する展開になるとみられます。AppleとSamsungが新製品の立ち上げを成功させ、ユーザー体験の面でも期待に応えることができれば、折りたたみ端末は再び成長サイクルに入ることでしょう。
本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://counterpointresearch.com/en/reports/foldable-rollable-display-shipment-and-technology-report-q2-2026
*本プレスリリースは2026年7月2日に発表されたプレスリリースの日本語版です。原文はこちらをご参照ください。
https://counterpointresearch.com/en/insights/apple-foldable-entry-to-drive-panel-shipments-rebound-2026
今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。
【カウンターポイントリサーチ概要】
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