カウンターポイントリサーチ (英文名: Counterpoint Research 以下、カウンターポイントリサーチ)は、2026年第1四半期グローバルスマートフォン市場における売上高は、出荷台数が減少したにも関わらず、前年同期比8%増の1,170億ドルに達したという調査結果を含むMarket Monitor Serviceによる最新調査を発表致しました。
カウンターポイントリサーチの最新調査Market Monitor Serviceによると、2026年第1四半期グローバルスマートフォン市場における売上高は、出荷台数が減少したにも関わらず、前年同期比8%増となる1,170億ドルに達しました。市場は、部品表(Bill of Materials:BOM)コストの上昇と深刻なメモリ不足による圧力を受け、これが出荷台数の重しとなりました。一方で、プレミアム端末への需要拡大と、各社ポートフォリオ全体での価格引き上げにより、平均販売価格(ASP)は前年同期比12%増の399ドルとなり、第1四半期として過去最高を記録しました。
グローバルスマートフォン市場動向に関して、カウンターポイントリサーチ シニアアナリスト Shilpi Jainは次の通り述べています。
「グローバルスマートフォン市場は、販売量主導の成長から、価値主導の拡大へと移行する過渡期にあります。2026年第1四半期は構造的な転換を示すものとなりました。メモリ供給の制約と部品コストの高止まりが価格上昇を引き起こし、特にエントリーおよびミッドティアセグメントにおいて、OEM各社は製品ポートフォリオの合理化が迫られています。一方で、より強い買い替えサイクル、分割払い、下取りプログラムに支えられたプレミアムセグメントの底堅い需要が、高付加価値端末の出荷を下支えしました。この変化によりASPの継続的な上昇が支えられ、出荷台数減少の一部を相殺するとともに、市場全体の金額ベースでの成長を後押ししました。」
図:グローバルスマートフォン市場におけるブランド別売上高シェア/ASP/出荷シェア・2026年第1四半期

出典: カウンターポイントリサーチ Market Monitor Service Preliminary Data
※OPPOには、表示されている全ての四半期においてOnePlusとrealmeを含む・ASPは卸売価格ベース
Appleの2026年第1四半期の売上高は前年同期比22%増となり、スマートフォン上位5ブランドの中で最も高い成長率を記録すると共に、第1四半期として過去最高を更新しました。さらにAppleは、第1四半期として初めて世界スマートフォン市場の出荷で首位となり、21%のシェアを獲得しました。
Appleの業績に関して、カウンターポイントリサーチ リサーチディレクター Jeff Fieldhackは次の通り述べています。
「Appleの成長は、ベースモデルのiPhone 17とiPhone 17 Pro Maxに対する継続的な需要にけん引されました。これらのモデルの構成比が高まったことで、Apple全体のASPは前年同期比11%上昇しました。競合他社とは異なり、AppleはBOMコスト上昇にも関わらず、概ね価格を安定的に維持しました。これは、同社がコスト圧力を吸収し、メモリ危機の影響から比較的隔離された立場を維持できることを示しており、当四半期における競争力の強化に繋がりました。地域別では、Appleは広範な地域で好調を示し、特にアジア太平洋地域では、補助金や販促施策、そして下取りオファーが成長を後押ししました。」
Samsungは、当四半期において売上高、出荷台数の両方で2番目に大きな貢献を果たしました。同社の2026年第1四半期の出荷台数は横ばいだったものの、ASPは前年同期比4%上昇し、売上高は4%増を維持しました。この伸びは、ミッドティアセグメントの緩やかな回復、販売チャネルでの勢いの改善、そしてGalaxy S26シリーズ発売後のより強い需要に支えられたものです。フラッグシップモデルの発売は遅れたものの、Ultraモデルが主要な貢献製品となり、前モデルを上回る事前予約を記録しました。また、Samsungは、低ストレージ容量モデルを廃止することで構造的な価格戦略の転換を進め、実質的にエントリー価格とASPを引き上げました。これにより、より高い仕様を軸にポートフォリオを構成し、プレミアム領域でのポジショニングを強化しています。
Xiaomiは、2026年第1四半期に上位5ブランドの中で最も大きく落ち込み、出荷台数は前年同期比19%減、売上高は同18%減となりました。これは、同社がエントリーおよびミッドティアセグメントへの依存度が高く、メモリコスト上昇の悪影響を強く受けたためです。低価格モデルで相次いだ値上げも需要の重しとなり、Xiaomiは最も影響を受けたOEMの一つとなりました。同社の業績は、積極的な販促により比較的安定していた中南米を除き、ほとんどの地域で弱含みました。
OPPOとvivoは、2026年第1四半期の売上高でそれぞれ4位と5位となりました。当四半期において、OPPOのASPは前年同期比3%上昇し、vivoは同10%上昇しました。OPPOのASP上昇は、主に高付加価値セグメントへの継続的なシフトと、コスト圧力下での規律あるポートフォリオ管理に支えられました。vivoの2026年第1四半期における売上高は前年同期比5%増となりました。これは、インドにおけるVシリーズおよびXシリーズ、中国におけるSシリーズを中心に、ミッドレンジからプレミアム端末の構成比が高まったことによるもので、消費者の間でより高付加価値な買い替えを選好する傾向が強まっていることを反映しています。
今後を見据えると、グローバルスマートフォン市場は2026年を通じて引き続き圧力を受け、出荷は減少傾向が続く可能性が高いとみられます。本格的な回復は2027年後半以降になる見通しです。但し、プレミアム化の継続とメモリ価格の高止まりにより、ASPの上昇は続くと予想され、売上高の落ち込みを一部緩和する要因になるとみられます。
本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://counterpointresearch.com/en/reports/global-oem-shipment-by-revenue-and-asp-q4-2025
*本プレスリリースは2026年5月5日に発表されたプレスリリースの日本語版です。原文はこちらをご参照ください。
https://counterpointresearch.com/en/insights/Global-Smartphone-Revenues-Up-8-percent-YoY-in-Q1-2026
今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。
【カウンターポイントリサーチ概要】
テクノロジーエコシステム全体にわたる製品を専門とするグローバル市場調査会社です。世界の主要なイノベーションハブ、製造クラスター、商業センターに拠点を構え、スマートフォンOEM、チップメーカー、チャネル企業、大手テクノロジー企業など、幅広いクライアント様にサービスを提供しています。経験豊富な専門家が率いる当社のアナリストチームは、経営幹部から戦略、アナリストリレーション(AR)、市場情報(MI)、ビジネスインテリジェンス(BI)、製品・マーケティングの各分野のプロフェッショナルまで、企業全体のステークホルダーと連携し、市場データ、業界のソートリーダーシップ、コンサルティングといった幅広いサービスを提供しています。
公式ウェブサイト: https://japan.counterpointresearch.com/