FIFAワールドカップ2026は6月11日にメキシコシティで開幕しました。大会史上最大規模となる今回は、北米で32年ぶりに開催されるワールドカップでもあります。北米のテレビ市場、とりわけMiniLEDテレビ分野では、この大会をめぐって大きな変動が起きる見込みです。
カウンターポイントリサーチの調査Quarterly Global TV Shipments Trackerによると、2025年の北米MiniLEDテレビ市場では、Hisenseが32%のシェアで首位となり、31%のSamsungを僅差で上回りました。
図: 北米MiniLEDテレビ市場の四半期別シェア・出荷台数ベース

出典:カウンターポイントリサーチ Quarterly Global TV Shipments Tracker 2026Q1
2026年第1四半期には、Samsungが40%のシェアを獲得し、27%のHisenseを大きく引き離したとみられます。第2四半期には、2つの要因が重なり、1つは、Hisenseが例年、第2四半期の新製品投入に合わせて出荷を大きく伸ばす傾向があること、そして、もう1つは、6月から7月にかけて大会関連の需要が集中することにあります。この2つが重なるため、第2四半期は2026年の競争の行方を決定づける四半期となります。
Hisenseは、この大会と最も明確に連動した製品戦略を取っています。同社はFIFAワールドカップ2026のオフィシャルスポンサーであり、VARレビュー用ディスプレイの独占サプライヤーでもあります。大会時期に合わせて、RGB Mini LEDラインアップ(UR9/UR8、1,299.99ドル〜)とU7シリーズを投入しました。これによりHisenseは、昨年は116インチ・3万ドルの象徴的な最上位モデルで初めて採用された技術を、わずか1製品サイクルで55〜100インチの一般消費者向け価格帯にまで引き下げたことになります。
一方、FIFAスポンサーではないSamsungは、2026年3月下旬以降、2つの面で対抗しています。新たに投入したMicro RGBシリーズ(R95H/R85H、1,499.99ドル〜)ではプレミアム層を再定義し、115インチ・3万ドル級だった技術を一般消費者向けの価格帯にまで広げました。また、エントリー層では、同社初のメインストリーム向けMiniLEDシリーズであるM-Series(M80H/M70H、329.99ドル〜)を投入し、中国ブランドによる価格重視のMiniLED攻勢に対抗しています。Samsungはスポンサーシップの不在を、自社プラットフォームで補っており、具体的には、Samsung TV Plusでの無料FIFA+番組の提供、Micro RGBモデルに搭載される新しいAI Soccer Mode Proを含むVision AI機能の展開、さらに大会前の小売プロモーションとして最大1,500ドルの割引を実施しています。
カウンターポイントリサーチのリサーチディレクターであるBob O’Brienは、次の通り述べています。「MiniLEDテレビはスポーツイベントに最適です。高いピーク輝度と広い色域により、フィールドやチームのユニフォームを鮮やかに映し出すことができます。カウンターポイントリサーチのAdvanced TV Shipment Tracker and Insights Reportによると、Samsungは長年MiniLEDカテゴリーを支配してきましたが、Hisenseが価格競争力の高い大画面MiniLEDテレビを投入したことで、対応が遅れた可能性があります。Hisenseはワールドカップのスポンサーになることで、テレビブランドのトップ層入りを目指しながら、ブランド認知を高めていくことでしょう。Samsungは、あらゆる価格帯で競争できる製品ラインで対抗しています。最終的にどちらのブランドが勝つにせよ、最大の勝者はテレビ購入者になることでしょう。」
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https://counterpointresearch.com/en/reports/Quarterly-Global-TV-Shipments-Tracker-2026Q1
*本記事は2026年6月13日に発表された記事の日本語版です。原文はこちらをご参照ください。
https://counterpointresearch.com/en/insights/world-cup-north-america-tv-shipment-share-2026
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